2017.09 念願のシューズオーダー @フィレンツエ
景色が好き。
なんとなく
サンタマリアノヴェッラ駅についた時の
「きたーっ」って高揚感とはまたちがう
「ほ〜」っという穏やかな気分。
ミケランジェロ広場は目と鼻の先だけど
ここの静けさが好き。
そして
教会併設のお店で入手するハーブをつかった基礎化粧品も。
閉まっている時間についてしまった。
残念ながら
今回は
そのまま
降りることにする。
今日のうちにピサ空港近くまで
移動しないといけない。
実は日本ーマドリード往復(笑)
ここからマドリードに飛ばないといけないのだ。
今回のフィレンツエで
どうしてもやり遂げたいこと。
それが
「オーダーメイドの靴を作ること」
だった。
この記事「海を渡った靴職人 オーダーメードに挑む日本勢」を読んで
松岡さんという女性に
お願いしたいと思っていた。
春、
”9月ごろ行くこと”
は
伝えていて
でも
うっかり
どこからでも連絡ができるはずなのに
今日にすると
伝えていなかった。
「9月ごろは、います。
バカンスで休んだりしないですよ」
と
随分前にメールでもらったことを
勝手に信じ
なんとなく会える気がしていた。
直前に
不安になってきた(おバカ!!)
誰でもいいわけじゃない。
松岡さんに作ってもらいたい。
居なかったら
どうしよう。
昨日雨にやられながら
切符事件
ホテル事件を乗り越え
フィレンツエに来たと、いうのに!!
もう遅い。
今からでは、状況を固められない。
なるようにしか・・。
コルシカと逆じゃない?のような
暖かい空気。
1枚シャツで
風を切って歩く。
iPhone上のgoogle mapを頼りにしながら・・。
見つけた!
Shoko Matsuoka って書いてる!
上のほうから足元まで、
一枚ガラスの入り口は
少し入り組んだ暗い場所にあるのに
入ってみたくなる開放感を感じる。
ドアを開けようとする。
しかーし!
ガ・ガーン!!!
閉まってる。
外から
覗く覗く・・・。
かわいいニャンコが中にみえる
すごーくでっかくて
私の焦る気持ちをよそに
すごーくゆっくり動くから、
さらに悔しい気分になる。
ウインドーに書いてある電話番号に、
日本の電話からだけど、かける。
だめだ。
出ない。
いただいていたメールを探し出し
連絡してみるけど
特にレスポンスはない。
14時過ぎ。
お休みなのか?
それとも
ランチで一時的にいないのか???
判断がつかない。
”1時間だけ待ってみよう。”
近くにカフェを見つけ
しばらく過ごすことにした。
不思議なもので
同じ1時間でも
何かを待っているときは、気が気で落ち着かない。
今日泊まれるのなら、
他の予定と順番スイッチしよう、とか
考えられるんだけど
照準がここに合っていたし
どれくらいの時間を要するかもわからなかったから
他に何かって予定も
特に考えていなかった。
何度か来ているフィレンツエだから
行きそびれている見てみたいスポットまでは
少し距離があることも
なんとなくわかる。
行って戻ってきたのでは、
会えた場合に
採寸などなどすべきことの所要時間と、
空港への移動リミットとが
かみ合わないかもしれない・・。
カフェで、悶々・・・。
そして
お店に戻ったら
しょうこさんは、いた。
相手は私を知らないのに
私はやっと恋人にあえたくらいのうれしさ。
当たり前か。
数ヶ月前から
日本からしたためてきた、
気持ちなんだから・・・。
中にはいってみると、
工房は
奥にとても広く
彼女が風景に混じっただけで
空間は生き生きと活動し始める。
たくさんは話さないし
声も大きくないしょうこさんと
ここにきた経緯
靴を作るのははじめてであること
私にとっては一生ものだから流行りや年齢に関係なく履けるローファーにしたいこと
私の足の悩み
いかほどにむくんだり痩せたりするか(笑)
などなどを話しながら
どんなデザインにするかを
作られた見本を見ながら見つけてゆく。
かなり話し合った。
過去好きだったローファーの形を、
ネットで探して
モニターで見て、
その作りが
通常の作り方ではないからできるかどうかという話や
フィレンツエっぽいということで
シックなエンジ色のショートブーツをすすめられたのに、
しょうこさんの履いているのがいいなどと話したり。
結果
確実にできるかどうかわからないローファーと
しょうこさんのはいていたショートブーツ(ワークシューズっぽい)を
2つお願いし、
途中でローファーNGになったら
ブーツだけになることをきめた。
そして
革。
いろいろ見たが
ふたりともが、
これはありじゃないか?と感じた(そういう時ってわかるものですね)
黄色に近いマットな革で
2つともをお願いすることにした。
履き倒すためには(笑)
夏を除いたどんなシーズンでも履ける、
私の普段着にあう色がいいなとも思い。。。
ちょっとした
共同作業。
楽しい。
そして
型をつくるといわれ
「そっか」とあらためて気づいて。。。
記念撮影。
初木型。
これが フィレンツエのしょうこさんの工房に
残る。
不思議だ。
私のいないところに
私の足の形が
残るってことが・・。
なかなか来ることのできない街に。
そうやって
靴をオーダーする常連日本人さんはやっぱりいるようで
何足か
リピートする人もいるみたい。
うまく行けば
1年後くらいにはできるだろう
「送りますか?」
「来られますか??」
ふふ。
このお店は修行後の出店で
修行したお店のオーナーが探してくれたという。
職人として身を立てるのは
日本でだってすごいことだと、
会社員の私は思う。
それを海外で
一人で。
雇い主から「頑張れ」と言ってもらえるまでになるなんて
どれだけの努力なんだろう。
生活もするわけで
修行以外の課題だって山積みのはず。
とてつもなく
すごい人にあっていると思う。
”今度は食事でも”と話して
しょうこさんのもとを出たときは
少し肌寒く・・。
何度目かのヴェッキオ橋は
どれだけいろんな国のひとがいるんだ?と
のんびり観察できる
帰りたくないなあ
荷物を置かせてもらっている場所まで
大好きなフィレンツエをただ歩く。
少しだけ時間があった。
事前に仕入れてあった
ドウオモがみえる図書館があるって情報を探ることにした。
結構歩いた。
図書館はとても広く
屋根のある室外にもたくさんの席があって
皆思い思いに
勉強したり
友達と話したり。
併設のカフェがある
もう夕方で
食べ物はないものも多かったけど
きている人たちの憩いの場であるのは間違いない。
そのカフェからの眺め。
いただきました。(笑)
帰り
次にいきたいなあというお店を
ふと目にしたりしながら
お腹がすいたけど時間がないので
スムージー。
ヘルシーブームも
フィレンツエだと、少し日本のそれとは違うなあ
綺麗な夕暮れ。
行きたくないなあ
帰りたくないなあ
ピサに、向かう。
フライトは
朝6時。
起床は3時。
タイムリミットだ。
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