2017.09 困難があったって、フィレンツエの夜をとぶ!
雨がやんでいたので
到着後のフィレンツエ駅から
予約済みのホテルに黙々とあるく。
嬉しいはずの到着だけど
眠れないかも?となると話は別。
懐かしい顔のいるフロントにむかった。
(泊まったことのあるホテルだった。)
前に泊まった時に
毎晩話したおじさんスタッフがいる。
でも
目の前には
初めて見る男性スタッフが現れた。
「部屋はないとメールしただろ?」
はあ?
「私キャンセルしてないですよ」
”ほら”と
ブッキングサイトのステータスをみせたら
目の前の彼は
ホテルのPCで
サイトの管理画面を見はじめた。
私に見えるのは
背中。
彼が
「やってしまった」と気付いた瞬間を
私は感じ取った。
もうひとりゲストの友人みたいな男の子が入ってきて、
その彼にも、
強い語調で
「部屋はない!」と言って
追い返した。
必要以上に噛み付いた様子で。
私にも
「部屋はない」の一点張り。
その上
なんと
私のスーツケースを扉の外に出し
「出ていってくれ」とまで言い始めた。
さっきの男の子を追い返した時点で
物理的に部屋はなく
他のゲストが入っていることも感じ取れたし
アパートメントタイプで
1フロアに3部屋しかないことを知っていたから
あきらめるしかないことが
わかった。
でも
心がついて行かない。
チェックインしたら
会うことにしていた知り合いがいた。
過去2度のフィレンツエで、知った知り合い。
ホテルで電話を借りて
助けをもとめようとしたが、
本人が不在だった。
荷物をホテルにあずかってもらい
会うべく
移動しようと決めた。
悪態ついてた目の前の彼は、
なんと
ちょっと部屋代より少なめの現金を残して
いなくなっていた・・・。
(彼のミスでオーバーブッキングなんだ。。。)
前に仲良くしてくれたおじさんスタッフは
立場上彼を責められないから
「部屋はないよ」と
感情をださずに私にいい
荷物を預かってくれた。
不在だった本人に会えたのは、1時間後。
新たなホテルを探してくれて
「荷物は後でいいじゃないか」と笑い
「ご飯でも行こう」と言ってくれた。
ひとりじゃないって、
なんて心強いんだ。
もう半べそ状態だった。
私は悪くないのに
「出て行ってくれ」と荷物を外にだされ
実は
「フィレンツエにとまるところなどないよ」
とまで言われたんだ。
怒る前に
切ない気持ちだった。
ひとりじゃないって
ありがたい。
「なんか行きたいところあるっていってたよね?」
「はい(本当はシャワー浴びてすっきりして着替えて行きたかったんだけど)」
日本ですすめてもらったお店 yellow bar
俳優の竹内豊さんもこの映画の時にかよったというお店らしい・・・。
「yellow bar行きたいかな・・一人でいくのはちょっとなって・・」
(心なしか、元気がなくなってしまっている。そりゃそうだ。雨・切符・ホテルときたら・・・)
「知り合いの店だ。行こう行こう」
「え?もう22時だけど?」
「行こう行こう」
私は英語もちゃんとはできない。
イタリア語は完全に無理。
この元気のなさで
会話力もなく
食事を一緒になんてできるかなあと
不安になりながら
すでにもう自分では何も決められない消耗感もあって
先生につれていってもらう
みたいな感覚で
ついて行く。
雰囲気がいい。
(もっといい角度で撮りたかったけど、知り合いらしいので、遠慮してしまった・・)
遅い到着だったので
並ぶこともなく
まず
オーナーと知り合いの
友人同士の長〜い楽しい会話があって
そこからオーダーとなった。
私にきくことなく
ワインはボトルで決まってしまった。
パスタがすごく美味しいと聞いたんだけど
不思議と、
普段食べないお肉がたべたいと思い
「お肉」とだけ言ったら(メニューがわからなくて・・)
これだった。
すごくうれしい。
ドンピシャだ。
嫌なことがあったって
旅のど真ん中。
真夜中にひとりではいけないお店に
ご一緒くださるひとがいたら
可能になってしまうtagliata di manzo
これが
もう
めちゃめちゃに美味しい。
緊張していた気分で食べ始めたからか
先に出たサラダが
喉をつっかえるような感じだったんだけど、
このお肉、
シンプルで
歯ごたえと柔らかさのバランスが絶妙で
いきなり幸せになる。
薄切りといっても
ちょうどいい厚みで
止まらない。。。
こういうお店ではそうあるべきなのか
2人だからなのか・・、
もう一皿もあった。
しかし
間違いなく
tagliata di manzo
ばっかり口に運んでた(笑)
ワインも美味しかった
ビオだった。
(日本にもはいってます。)
自分で何もかも決めなくても
決めてくれたものが自分好みだったりすると
すごく嬉しい。
現地に知り合いがいて良かったという感謝だけでなく
縁があるんじゃないか?
まで思ってしまう。
天候不良でスケジュール通りにいかなかくなった時
ハプニングでどうしたらいいかわからなくなった時
そんな
観光を予定通りに進めている時間ではない隙間に
穴に落ちることもあるのだと思うんだけど
私は今回、
人に恵まれ
人と関わって感じるたり
人と交わって得ることが多いよう。
ワンステップだな。(笑)
(実は翌日以降も、
今回のフィレンツエでは
そういったことが
ポコポコ起こる。)
最後のお客になった二人は
オーナーに手を振って
雨の中
荷物を取りに行った。
そして
新たにとったホテルまで行く間に
「ジェラート食べる??」
イタリアあるある??
正直
「もうトウ〜マッチです!」と言いたかったんだけど
こんなに優しくしてもらって
断るなんて
できません!
街から少しはずれた
0時過ぎてもあいているジェラート店は
現地の人達ばかりの様子。
甘〜いジェラートを
深夜に頬張る頃
酔いはさめていたけど
旅であることを忘れていた。
イタリア語でなく英語で話してくれて
外国人ではなかなか見つけられない
フィレンツエ民の過ごし方まで
経験させてくれて
本当にありがとう。
オーバーブッキング、
最高じゃないか!(笑)
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